【2月24日(月・祝)スキー級別検定会総評】
主任検定員を務めた林です。
2月24日の検定会は急な開催決定でしたが2級6名、1級11名の方に受検をしていただきました。皆様のご協力のお陰で無事に開催できましたことを主管校のパノラマスノーアカデミーを代表しまして感謝申し上げます。
検定員3名のジャッジの観点を総評としてお伝えします。今回の検定会はシーズン途中での企画であったため受検者は多くなかったですが、シーズン終盤に向けて皆様が大変よく滑り込まれているのが伝わってくる検定会でした。
最初に2級検定ですが、両足のスキー板を常に平行にしたパラレルスタンスで、ターンの外側になるスキー板へ自身の重みと力を伝えるポジションを維持できているか見させていただきました。
たとえば、次のターンへ切り替える時の重心を動かす方向がスキー板の行きたい方向とマッチしていないと「ハの字」が出てしまい合格点に届きません。
また、ターンの切り替わりに向かって上半身を山側に回転させる力を利用してスキー板を動かすとスキー板へ重みと力を伝えるポジションが維持できず、スキー板をうまくコントロールできなくなるため合格点に届きません。
低い方(谷側)の板の先端よりも胸や臍が山側に向かないように気を付けるだけでも改善されていくと思います。
シュテムターンは、今回の検定会の受検者皆様が開きだしたスキー板へ自身の重みと力を伝えるポジションの維持、スピードと回転弧の調整が上手く表現できていました。
次に1級検定は、パラレルスタンスでのよいポジションの維持から、スキー板を推進させていくポジションへのスムーズな移動と下肢の運動によるスキー板への力の伝達が必要になります。
ターン後半山回りでは外力とスキー板の回転力が上がるため、腰や上体がターン内側に回されやすいです。また、ターン後半に膝だけを大きく曲げた後傾となりポジションが戻らないままですとスムーズに次のターンに入れません。
外力やスキーの回転力に負けない両脚での力強い角付け、次のターンが一番膨らむ位置を意識した重心の移動に気を付けて普段から滑走していただくとよいと思います。
パラレルターン小回り (不整地含むナチュラル)については、スキー場の判断もありナチュラルバーンのみでの開催となりました。コブ斜面を愉しみにしていた受検者には申し訳なかったですが、安全面からの配慮のためご理解いただければと思います。
ナチュラルバーンについては、不規則に出現する雪だまり、コブ、アイスバーンの中でフォールラインを変えずに小回りすることが必要になります。
今回多く見られたのはターン弧が大きく上体が横方向を向いてしまう中回りに近い滑りでした。種目名が小回りですので、重心の落とす方向をフォールラインへセットし、力強いエッジングで小回りをされた受検者に合格点を出しています。
今回もジュニアの方に受検いただき、次代を担うスキーヤーの誕生をうれしく思っています。是非スキーを続けさせてくれる保護者の方や周囲の環境へ感謝しながら、めいっぱいスキーを愉しんでいただければと思います。
最後になりますが、スキーシーズンはまだ続きます。当アカデミーでもコブを含めたレッスンも多数ご用意しております。3月9日(日)午前には今シーズン最後の級別検定、3月20日(木・祝)にはPSAコブ選も開催予定です。シーズン最後まで一緒に愉しみ上達しましょう。